2000年に改正された社会福祉法、また2005年に改正された介護保険法においても「尊厳の保持」が明文化されている。介護保険法は、「加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病等により要介護状態となり、入浴、排せつ、食事等の介護、機能訓練並びに看護及び療養上の管理その他の医療を要する者等」を対象とする。
また、2004年に提出された「介護サービス従事者の研修体系のあり方について 平成16年度中間まとめ」では、尊厳を支えるケアとは「自立支援を一歩進めるもの」であると定義された。具体的には、利用者のそれまでの生き方を尊重したケア、心豊かで自立・自律した暮らしを実現するケア、そして穏やかな終末期を支えるケアが必要とされており、「その人らしい」生活を自分の意思で送ることが、尊厳を支える介護と言えよう。
QOLとは、「Quality Of Life」の頭文字をとったもので、「生活の質」「人生の質」などと定義される。
これに似た言葉で、ADL(Activities of Daily Living;日常生活動作)というものがあるが、ADLが主に身体機能の状態を評価するものであるのに対し、QOLはその人の生活習慣やそれまでの人生、価値観、理想などに基づいて生活レベルを評価するものである。
QOLを維持・向上させるためにはもちろんADLを維持・向上させなければならず、そのためには明確なリハビリテーション目標も必要になる。そして、徐々にADLは低下していっても、最期の時まで「その人らしく」生きることがQOLのあり方である。