ターミナルケアとは、一般的に治癒困難な患者と家族を対象とする、身体・精神両面の終末期ケアを指す。1950年代からアメリカやイギリスで提唱された。
WHOの定義では「生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対して、疾患の早期より痛み、身体的問題、心理社会的問題、スピリチュアルな問題に関して、きちんとした評価を行い、それが障害にならないように予防したり、対処したりすることで生活の質を改善するためのアプローチである」と示されている。
人間の終末期は、疾病の種類や体組織率の差など多くの要因が重なり、極めて個性的な経過をたどる。世界人権宣言にうたわれているように、人間生命の尊厳と権利を基本に、締めくくりのときを支援することは介護福祉士の重要な役割である。
●ホスピスケア
癌などの末期患者の身体的苦痛を軽減し、残された時間を充実して生きることを可能とさせると共に、心静かに死に臨み得るよう幅の広いケアを指す。ホスピス(宗教団体などの宿泊所)の実践を経て提唱された。
●緩和ケア
身体的疼とう痛つうや精神的苦痛を緩和することを第一義とする医療・ケアのあり方をいう。特に癌性疾患の終末期において従来行われてきた。ホスピスの考え方を継承したもので、1970年代からカナダで提唱された。
●エンドオブライフケア(End of Life Care)
1990年代からアメリカやカナダで高齢者医療と緩和ケアを統合する考え方として提唱されている。北米では、緩和ケアは癌やエイズを対象としたものという理解があり、癌のみならず認知症や脳血管障害など広く高齢者の疾患を対象としたケアを指している。