●身体的側面での介助
生命徴候や身体状況を観察し、医療関係者と連携を図りながら、身体的な苦痛をできるだけ取り除き、最期までその人が望む暮らしができるよう介助することが重要である。
・室内は明るく、換気を行い適切な温度湿度の調整をする。
・食事は本人の好みを取り入れる。
・身体状況に応じた方法で清潔を保つ。
・必要に応じて体位変換を行い、苦痛の緩和に努める。
・痛みの緩和のためにモルヒネなどの薬剤が使用される場合は、管理方法や副作用について医療職に確認をとり、利用者の状態を観察する。
●精神的・霊的側面での介助
精神的な苦痛の介助では、死にゆく人のそばにいて話をよく聴くことである。身ぶりや視線、スキンシップなどの非言語的なコミュニケーションも活用する。
霊的な痛みとは、自己存在に対する実存的な痛みのことであり、宗教的なものにとどまらない。何かをするよりも、共感的な態度でそばにいることが大切である。
●社会的側面の介助
死にゆくプロセスはただ単に死を待つのでなく、人間成長の貴重な場になり得る。人生の締めくくりをどう描くかに向かい、利用者が自己実現できるように見守る。
●死後の介助
一般に心臓停止、呼吸停止、瞳孔散大の三徴候をもとに、医師が死を宣告する。死後の身体的変化は、体温下降、死斑、皮膚の乾燥、死後硬直(死後2~3時間くらいから始まり、2~3日持続する)がみられる。死亡後は、家族と親しい友人のみで別れを惜しむ時間がもてるように配慮する。死後のケアは、エンゼルケアともいわれ、亡くなった利用者の尊厳を守りながら行う。